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ギター

【保存版】ギター保管時に弦を緩める/外す?リペアマン直伝の正しい保管方法とは?

次世代型ギタリストのSHAMです。

最近、メルカリやヤフオクで出品されているギターに、なぜか弦が全て外された状態で出品されているものを見かけます。

一人や二人ではなく、結構な人数がそうした「弦なしギター」を出品しているのです。
「実家の押入れに放置されていた感」満載のボロッボロなギターなんだったらまだわかるんですが、そうではないんです。

どうやら、検索エンジンでトップ表示される記事の影響か、ギターの長期保管時に「弦を外した方がいい」と言う知識が広まっているようなのです。
また、弦を緩めるべきかどうかについても、諸説ありますね。

今日はそんな「ギターの保管時に弦をどうするべきか」についての答えを、プロリペアマンの知見をもとに、プロギタリストの僕がお伝えしたいと思います。

SHAM
SHAM
ギターを常に弾きやすい状態に維持することは、効率よく上達していく上でとても大切です!
保管方法以外のギターのメンテナンスの総合知識についてはこちらの無料ギター講座でも語っていますので、よかったら参考にしてみてください。

Tayler創始者のボブテイラーから聞いた、正しいギターの保管方法

 

Taylerといえば、今やMartin、Gibsonに並ぶアコースティックギターのトップブランドです。
(価格帯に関係なく弾きやすくて音が良いですね。エレアコでもマイク録りで良い音が録れます)

以前、Tayler本社で認定を受けたリペアマンの方から聞いたボブテイラー直伝のギター保管法、それは

「弦はチューニングしたまま張りっぱなしがベスト」

という、日本の楽器業界の常識から見ると驚きの内容でした。

ボブテイラー
ボブテイラー
本来ネックは弦を張ってチューニングし、テンション(張力)をかけた状態でバランスが取れるようになっている。
だから弦を緩めたり、外してると反りやねじれの原因になる。
弦を張りっぱなしでネックが沿ったり、アコギのブリッジが浮いたりする場合は湿度管理が適切でない場合だ

とのこと。

なるほど、これには僕も納得。

SHAM
SHAM
そもそも、保管時にギターの弦を緩める文化は日本だけだそうです(驚)。
アメリカはチューニングした状態で展示してあるから、試奏も勝手に手にとってOKだそうな。

そう言えば昔、
僕が愛用するギターメーカーの社長にこんなことを言われたことを思い出しました。

ギターメーカー社長
ギターメーカー社長
ギターは弾かない時もチューニングしとかないとダメだよ!ギターは音を覚えるから

ギターの保管時は弦を外した方がいいのか?答えは…

「ギター 保管 弦 外す」というキーワードで検索した場合の検索上位の某サイトでは
「ギターをチューニングした状態だと何十キロというテンションがネックにかかるので、ネックの負担を減らした方がいい=弦は外して保管した方がいい」

と記載されてましたが、そもそも、ネックはそんなに弱いものではありません。
適切な管理をされたギターは弦を張りっぱなしでも全く問題が生じないことは、ボブテイラーの言う通りだと、僕自身も経験から思います。

また、少なくとも、僕が直接話したことのあるリペアマンの方で「弾かない時は弦を外した方がいい」と言う人は一人もいませんでした。
(後述しますが、場合によって緩めた方がいいと言うケースはあります)

そして上記ギターメーカーの重鎮達の言葉を踏まえると、チューニングの有無はさておき、

「ギターの長期保管時には、弦を外すべきではない」

と結論づけて良いと思います。

 

他のメーカーはどのような保管方法を推奨しているのか?

エレキギターメーカーの王様、Fenderが言うには…

2.保管時の弦のテンション
弦はペグを1〜2度だけ半回しして軽く緩める程度で、基本的にネックにかかる弦のテンションは維持しておきます。保管の際はプレイする状態のテンションで弦を張っておく必要はありませんが、逆に(弦を完全に緩めたり外してしまうことで)ネックにテンションが全く掛からない状態では、ネックが反ってしまう可能性もあります。
3.ギターの保管場所
ギターを保管しておくのは、建物の外壁からできるだけ離れた中心部にある部屋やクローゼットの中が好ましいです。そのような場所は室温が一定していて、特に気候の厳しい地域では有効です。また、空気の乾燥する冬季には、ケース用の加湿装置等を使用して湿度を保つ方法もおすすめです。

(https://shop.fender.com/ja-JP/how-to-case-closed-storage-tips-to-save-your-guitarsより引用)

 

また、アコースティックギターメーカーTakamineのHPにはこのように記されています。

 

保管環境
ギターは大部分が薄板で作られており、温度/湿度の変化に敏感に反応し、過酷な環境に放置されると大きなダメージを受けてしまいます。車の中など、高温多湿となる環境への放置は避けましょう。
基本的に、我々人間が快適に生活できる環境はギターにとっても最適の保管環境といえます。しかし、現代の冷暖房の主流であるエアコン、ファンヒーターなどは温度的には快適なものの乾燥過多になりやすい傾向があり、楽器にダメージを与えるケースも増えています。
具体的には、ネックのジョイント(付け根部分) でのひずみによるフレットバズ(ビレ)や、表甲のひずみ、ひどい場合は割れが生じることもあります(トラブルシューティング参照)。
理想とされる環境の例として、温度20〜24度/湿度45〜55%が挙げられますが、一般生活の中で常にこれをキープすることは難しいかもしれません。ですが、少なくともギターを保管される部屋には温・湿度計を用意し関心を持っていただき、必要に応じた加湿を行う事は、ギターへのダメージを避ける有効な方法と言えるでしょう。

弾き終わったら弦は?
よく保管時に、弦を緩めるべきか、そのままが良いのかとのお問い合わせをいただきます。
また、ギター専門誌等での情報も様々で、判断に迷われる方も多いのではないでしょうか。
残念ながら、個々のギターの個性とお使いになる環境の組み合わせで、答えはさまざまです。同一のギターでも、寒冷地にあるか、温・湿度の高い場所にあるかにより、木部の動きには違いが現れます。前者ではネックは比較的曲がりにくいですが表甲などは割れやすくなり、後者ではネックや表甲など張力にさらされる部分は曲がり易くなります。
まずは、基本的に弦を緩めない状態で2週間ほどお試しいただき、その間に弾きにくくなっていないかを判断し、変化が感じられなければ更にそのままにします。もåしこの時点で弦高が上がって弾きにくくなったように感じられるようでしたら、保管時には全ての弦を半音〜1音分下げてみましょう。
ギターは大部分が木製であり、完成後も環境の変化に反応します。コンディションに関心をもっていただくことで、トラブルを未然に回避したいものです。
長期間ご使用にならない場合は、念のため全弦に渡って半音〜1音程度緩めて保管されると良いでしょう。この場合も、トラブルを未然に防ぐため、時折ギターを取り出し状態だけでも確認していただくことをお勧めします。
また、特にスティール弦では、ネックにより強い張力がかかるミディアムゲージ、ヘビーゲージをお使いの場合ネックや表甲のブリッジ周辺への負担も大きくなりますので、保管時に弦を緩める対策やトラスロッドの締め込み等が必要となる場合もあります。

(https://www.takamineguitars.co.jp/support/maintenance/maintenance01.htmlより引用)

 

SHAM
SHAM
うん。どこにも「弦を外した方がいい」なんてことは書いてないですね…
検索エンジンでトップに表示される「長期保管時は弦を外すべき」という記事を書いた方に悪気はないはずですが、こうした出どころ不明の知識が広まってしまうのはネットの難しいところですね。
(おそらく、トップに表示されている=信用できる記事、と思ってしまう方が多いのでしょうね)

弦を外してしまうことで生じる問題点を考えてみた

(1)弦高が分からなくなる

弦を張ってないので、当然弦高が分かりません。

⑵正しいネックコンディションが維持できない

ネックが反っているか否かは、弦を張った状態で見なければ意味がありません。

仮に弦を張ってない状態でストレートにしていても、弦を張ればテンションがかかるので、ネックは順反りになります。

これらを鑑みても、どう考えても弦を外した方がいい理由が見当たりません。

 

プロギタリストが実践している6つのギター保管術

 

ここで、僕が実践しているギター保管術をご紹介しましょう。

あくまで僕の場合はですが、以下を徹底することで保管方法が原因のトラブルが発生したことはありません。
(※あくまで個人の感想です。以下を実践すればトラブルが発生しないことを保証している訳ではありません。)

(1)温度湿度計を部屋に置く

ギターにとって最適な温度湿度は、人間にとっても快適なので、いいことづくめです。

僕はこんな、ちょっとおしゃれな温度湿度計を使ってます。
以前はデジタルのものを使っていたのですが、個人的にはアナログの方が精度がいい気がします。

プラスマイナスゼロ(±0) 2.5R 温度・湿度計

(2)アコギはケースに入れて保管する

 

アコギはエレキに比べ温度湿度の変化に敏感です。
特に気をつけたいのが、ブリッジ浮きや剥がれです。

ブリッジが浮いてしまうと、弦高が上がってしまいサドルを削ったりしても改善できなくなります。
(Taylerの場合は、NTネックジョイントと言う独自の構造により、調整可能な場合もあり)

僕はアコギはハードケースに入れてますが、ソフトケースでも入れないよりは全然いいと思います。

(3)夏場は除湿機、冬場は加湿器を使う

除湿乾燥空気清浄機、みたいなオールインワンのやつもありますが、単体機の方が良く効くみたいです。

ちなみに、僕が使っている機種はこちら

(4)湿度管理グッズを併用する

・Boveda B49 楽器用 湿度コントロール材

お高めですが、Taylerも推奨の湿度管理材とのことでこちらはアコギ用に使っています。

フェルナンデス DR DRY 湿度調整剤

こちらはコスパに優れたタイプ。エレキのハードケースに入れています。

(5)アコギはハードケース内に湿度計

PICKBOY ピックボーイ 湿度計 AA-150

エレキのハードケースには入れてません。
理由は、コスパが悪いからです(苦笑)

(6)たまには弾いてあげる【重要!】

もう、これが一番じゃないかな。
週に一度でも、まめに弾いてあげることでトラブルにも気付きやすくなりますし、ギターも喜びます。

除湿機使ってまで湿度管理なんかできない!と言う方へ

四季のある日本において
「わざわざ湿度管理なんて細かくできないよ!」

という方もいらっしゃるでしょう。

そうした場合は、僕がお世話になってるリペアマンの方から聞いたこの方法をお勧めします。

それが、
「長期的に弾かないときは半音から1音下げチューニングに合わせておく」
と言う方法です。

・エレキの場合は基本的に半音下げ。

・アコギの場合は弾かない期間が1週間くらいであれば、半音下げ。
それ以上の長期なら1音下げにチューニングしておく、とのことでした。
※アコギはブリッジが浮いたりすることがあるため

北海道など、湿度の少ない地域はラッキーかもしれない

僕は北海道・札幌の出身なのですが、帰省した時のために実家にアコギとエレキがそれぞれ置いてあります。

しかし、不思議なことに実家に置いてあるギターは年中温度湿度の管理を一切していませんが、全く状態が悪くならないんです。
(厳密に言えば、多少の変化はあるのかもしれませんが、実用上支障が出るようなことはありません)

特に、アコギは驚くほど安定しています。
70年代のモーリス(w-20)で、これは僕が中学生でギターを始めるまで祖母の家の物置にハードケースに入って放置されていたものなのですが、弦高も低めで、今まで一度もメンテナンスに出したことはありません。
ネックの反りがほとんどないはもちろん、ブリッジが浮いたりしたこともありません。
たまたま当たりの個体だった可能性もありますが、この弾きやすいギターが初めてのギターだったおかげで、今の僕があるのかもしれません(Fコードにもさほど苦労しなかったので)。

このことから、仮説を立てると…

湿度の低い地域では、湿度管理にそれほど神経質になる必要はない

と言えるかもしれません。

どちらにせよ、まずは楽器の状態を定期的に観察しながら、対策していくのがいいと思います。

まとめ

・エレキ、アコギ問わずギターの保管に際して弦を外してはならない
・温度湿度管理が難しい場合は、弦を半音から1音下げに緩めておく
・こまめに弾いてあげる【←1番大切】

さて、今日はリペアマンやギターメーカー社長、プロギタリストの意見をベースにギターの保管方法についてまとめてみました。
この方法が絶対、と言うことは言えませんが、少なくとも自分はこの方法でトラブルが発生したことはないので、参考にしてもらえると嬉しいです。

もっと詳しいギターのメンテナンス方法を知りたい方はこちら

PS.
僕のお伝えしていることが全て正しい、なんてことは口が裂けても言えませんが、なるべく出どころのしっかりしたノウハウに基づいて、これからも情報発信をしていきたいなと思います。

PPPS.
メルカリやヤフオクは、たまに良い楽器や機材がびっくりするくらい安く出てたりするんですよね。
僕もあまりに価格破壊されている楽器は買ってしまうことがあります!
いつか、そんなお値打ち楽器を集めたセレクトショップをやって見たいなあ(笑)。

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